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下請代金の支払遅延の禁止 ~ 親事業者の禁止事項【遵守事項】 その2 ~

前々回から、第4条に規定されています、「親事業者の遵守事項」についてお話をしています。
3回目の今回は、第1項第2号で規定されている「下請代金の支払遅延の禁止」のお話です。

親事業者の禁止事項【遵守事項】

下請法が規定する「親事業者の禁止事項」は、第4条に規定されています。
第4条は下記のとおり、第1項と第2項があります。

第4条

第1項

第1項では、下記の7種類です。
  1. 受領拒否の禁止
  2. 下請代金の支払遅延の禁止
  3. 下請代金の減額の禁止
  4. 返品の禁止
  5. 買いたたきの禁止
  6. 購入・利用強制の禁止
  7. 報復措置の禁止

第2項

第2項は下記の4種類です。
  1. 有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止
  2. 割引困難な手形の交付の禁止
  3. 不当な経済上の利益の提供要請の禁止
  4. 不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの禁止

下請代金の支払遅延の禁止

物品等や情報成果物を受領した日から起算して60 日以内に定められた支払期日までに下請代金を支払わないことを禁止している規定です。

下請事業者は、中小事業者ですから、資金にそれほど余裕がないことが多いです。
このため、親事業者からの支払いが遅延すると資金繰りが苦しくなることがあります。
支払できないと倒産になりますから、支払いまでのつなぎとして借金をするなど、困ります。

この困りごとは、保護対象としている下請事業者への不利益になるので、親事業者には支払遅延を禁止しました。

支払期日より前の部分は、「親事業者の義務」でお話をした「支払期日を定める義務」と同じです。
義務を遵守して支払うことを改めて規定しています。

なお、この遵守事項に反すると「遅延利息の支払義務」でお話をした、遅延利息を支払う義務(=罰則)があります。

起算日の考え方

60日の起算日である受領日についての補足です。

親事業者は、前々回の「受領拒否の禁止」でお話をしたように、受領を拒むことはできません。
このため、当初の受領日がそのまま起算日になります。

しかし、前回の「受領拒否の禁止の例外」に該当して、受領を拒否できる場合は、どうでしょうか?
次の2つが考えられます。

  • 当初の受領日
  • それ以外
結論から言うと、それ以外になります。
当初の受領日を起算日にすると、親事業者には遅延利息を支払う義務が生じるため、受領を拒否できる意味が薄れます。
このため、当初の受領日ではなくなります。
それでは「それ以外」とは具体的にはどうなるかというと、受領を拒否した後の扱いによって変わります。

受領が拒否できる場合は、「全く受領しない」場合と「話し合いや修正等して受領する」場合があります。

全く受領しない場合

例外に該当して全く受領しない場合、受領しないのですから起算日もありません

話し合いや修正等して受領する場合

受領するのですから、起算日も実際に受領した日です。

次回は、第1項第3号の「下請代金の減額の禁止」です。

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