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契約書の訂正・追記・削除で気を付けたいこと
「契約書の訂正の仕方について」をご覧いただいた方から、「気を付けることは何?」とご質問いただいたので、こちらにまとめました。
契約書の訂正・追記・削除の基本的なところは、「契約書の訂正の仕方について」をご覧ください。
一本では、
三本以上になると、
削除前の文字が見え、かつ、消しているところがわかることが重要です。
実務では、訂正印と呼ばれます。
押し方は、次のように2種類あります。
理由は次のような場合があるからです。
この場合、次のうち、どれが正解になるのでしょうか?
このような誤解を生じかねず、問題になります。
そこで、次のような方法(先ほどの1番目)が良いということになります。
この方法でしたら、両方とも訂正されているとわかりやすいですし、誤解を生じる恐れは少ないでしょう。
ちなみに訂正例3(2番目の方法)は、捨印とみとめられると、両方とも正しくなりますので、ご注意ください。
簡単にOKとNGで表現すると、次のようになります。
10文字増やすと、意味を変えることも可能になってきます。
このため、追加で文字を書く場所がなくなるよう、削除○字・加入○字のように、「削除」や「加入」を数字の前に記載します。
それは、
算用数字は書き換えやすいため、書き換えにくい漢数字を用います。
契約書の訂正・追記・削除の基本的なところは、「契約書の訂正の仕方について」をご覧ください。
目次
契約書の訂正・追記・削除で気を付けたいこと
気を付けるポイント
気を付けてほしいポイントは、以下のとおりです。- 二重線で見え消し
- 訂正印・加入印・削除印の位置
- 数字の位置
- 数字の書き方
二重線で見え消し
線の本数は一本や三本以上が絶対にダメではないですが、二本です。一本では、
- 本当に消したか?(書き損じではないの?)
- どこまで消したか?(漢字などの文字と同化する・・・)
三本以上になると、
- 元の文字が分からない
削除前の文字が見え、かつ、消しているところがわかることが重要です。
訂正印・加入印・削除印の位置
「契約書の訂正の仕方について」の表記に合わせて、便宜的に加入印・削除印としています。実務では、訂正印と呼ばれます。
押し方は、次のように2種類あります。
- 訂正箇所のそばに押す
- 同じ行の上下どちらか(縦書きの場合、横書きの場合は左右どちらか)の余白に押す
理由は次のような場合があるからです。
訂正例3(2番目の方法)
この場合、次のうち、どれが正解になるのでしょうか?
- 上の訂正が正しい(下の訂正は改ざん)
- 下の訂正が正しい(上の訂正は改ざん)
- 両方とも正しい
このような誤解を生じかねず、問題になります。
そこで、次のような方法(先ほどの1番目)が良いということになります。
訂正例4(1番目の方法)
この方法でしたら、両方とも訂正されているとわかりやすいですし、誤解を生じる恐れは少ないでしょう。
ちなみに訂正例3(2番目の方法)は、捨印とみとめられると、両方とも正しくなりますので、ご注意ください。
数字の位置
削除や加入の場合の数字を書く位置です。簡単にOKとNGで表現すると、次のようになります。
- OK:削除○字・加入○字
- NG:○字削除・○字加入
- 正しい:壱字削除
- 改ざん:十壱字削除
10文字増やすと、意味を変えることも可能になってきます。
このため、追加で文字を書く場所がなくなるよう、削除○字・加入○字のように、「削除」や「加入」を数字の前に記載します。
数字の書き方
数字の書き方にもポイントがあります。それは、
- NG:算用数字
- OK:漢数字
算用数字は書き換えやすいため、書き換えにくい漢数字を用います。
- 1⇒4
- 1⇒11
漢数字でも注意してほしい
漢数字でも一・二は、算用数字と同じく書き換えやすいです。- 一⇒二 や 三
- 二⇒三
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