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契約書の甲乙に優劣はありますか? ~ 契約当事者の表記について ~
- 投稿日:2020-04-08
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- カテゴリ:契約書の当事者
甲乙って何?と言う方は、契約当事者の表示についてで既にお話していますので、ご覧ください。
また、契約書に出てくる「甲乙丙丁」の読み方は、「甲:こう」「乙:おつ」「丙:へい」「丁:てい」です。
4人以上が出てくる場合については、「契約当事者の表示について」や「十人より多い契約当事者について」でお話をしていますので、必要な方はご覧ください。
目次
契約書の甲乙に優劣
質問
契約書の甲乙に優劣はありますか?回答
回答から先に言うと、優劣はありません。「甲乙つけがたい」という表現があります。
「優劣がつけがたい」という意味です。
この日本語表現があるために、甲が優位、乙が劣位と考える方が多いようです。
なぜ甲が優位?
甲乙というのは、「十干」から来ています。「十干」については、回答から外れるのでお話しませんが、すべて使えば、十人まで、契約書で表現できます。
これ以上は?というのは、「十人より多い契約当事者について」でお話をしています。
付録:十干
漢字 | 甲 | 乙 | 丙 | 丁 | 戊 | 己 | 庚 | 辛 | 壬 | 癸 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
読み | こう | おつ | へい | てい | ぼ | き | こう | しん | じん | き |
甲が先に並んでいるため、優位という意味です。
実務的には?
実務的には、甲乙を気にされる方や業界もあります。そのような場合でも、優劣というより先という意味で使われていることが多いです。
具体的な内容は、「契約書の甲乙、甲は誰?乙は誰?」でお話をしていますので、そちらをご覧ください。
「お客様を優位に」という意味で「甲」はお客様、「乙」は自社という会社もありますので、絶対ではないです。
甲乙よりは内容が重要
契約書で気を付けるべきは、「甲乙」ではありません。契約内容(条文)です。
「甲が優位」と考えていると失敗します。
実務的には、そうではない契約書が多数あるからです。
どのような契約書かというと、内容として、乙が優位となる契約条文が書かれている契約書です。
「契約書の甲乙、甲は誰?乙は誰?」でお話していますが、基本的には、お金を払う方が甲なので、販売やサービスをする会社は自社が乙になるでしょう。
また、基本的に、自社が優位になる契約書を用意します。
これを組み合わせると、「自社が乙で優位になる契約書」となります。
基本形を組み合わせていますから、多数の契約書が「乙が優位」となります。
「契約書の甲乙、甲は誰?乙は誰?」でお話したとおり、実務的には、甲乙が決まっていませんから、先ほど断言した「多数」というのも疑問です。
このため、回答としては、「優劣はありません」となります。
タグ:十干, 契約当事者, 契約当事者の表示, 契約書の言葉
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