この記事を読むために必要な時間は約3分(1026文字)です。
引用における主従関係とは
- 投稿日:2019-05-22
- 最終更新日:2019-05-25
- 表示:1,933PV
- カテゴリ:引用
目次
主従関係
主従とは
引用の目的として、『報道、批評、研究その他の引用の目的上「正当な範囲内」で行なわれる』という条件があります。言い換えると、著作物が「報道、批評、研究その他の目的」を主たる目的とし、引用部分が従として利用されなければならないのです。
引用の分量は? ~ 引用と著作の分量の関係 ~
引用の分量が自分の著作物より「少ない分量だから大丈夫」と考える方もいらっしゃいます。ただ、この考え方は、正確ではありません。
主従とは?で「主たる目的」とお話をしたように、引用の条件である主従関係には分量の関係はありません。
このため、主たる著作物が引用された範囲より大きくなることも起こりえます。
ただ、「正当な範囲内」とあるので、「報道、批評、研究その他の目的」に必要な範囲に限定されなければなりません。
不必要に広範な引用は認められないのです。
このため、引用した分量よりも、作成した著作物の方が大きくなることが多くなり、誤解を生じています。
著作物を全部(100%)引用してはダメ? ~ 引用元の割合 ~
それなら引用で引用元の著作物を全部(100%)利用してはいけないのでしょうか?100%利用がダメとまでは言えません。
例えば、俳句などのように少ない文字数で表現された著作物の場合、全てを引用しないと「報道、批評、研究その他の目的」を達成できない場合もあります。
このような場合、他の引用の条件を満たすのであれば、全てを引用できます。
引用される著作物の割合についても、分量と同じく、必要な範囲に限定されなければなりませんが、その割合には関係ありません。
引用以外の方法の場合も
注意いただきたいのが、今回お話をしたのは、引用の条件であるということです。「引用」のところでお話をしているように、あくまで著作権者に対する著作権の制限でしかありません。
私的利用などの他の制限であったり、著作者の許諾を得るなど、引用ではない、別の方法で利用されていることもあります。
別の方法での利用もありますので、他の著作物を参考に引用の主従関係を判断する場合は、ご注意ください。
広告枠・・・広告やリンク先の保証はしません | |
---|---|