個人情報保護法Web講座

取得に関する個人情報取扱事業者の義務とは?

「個人情報取扱事業者の義務」の概略については、既にお話しました。
今回は、この「個人情報取扱事業者の義務」の中から、取得に関連する義務についてお話します。

取得に関する個人情報取扱事業者の義務
  1. 取得
  2. 利用
  3. 保管
  4. 監督
  5. 提供
  6. 情報管理
  7. 苦情処理
  8. 漏えい・滅失・毀損

取得に関連する義務とは?

取得に関連する義務は大きく分けると以下のように分けられます。
  1. 適正な取得
  2. 要配慮個人情報の取得
  3. 取得に際しての利用目的の通知等
  4. 直接書面等による取得
  5. 利用目的の通知等をしなくてもよい場合

それぞれお話していきます。
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適正な取得

一言で言うと「適正な方法で取得しましょう!」です。
だましたり、虚偽の情報を渡すなど、不正な手段で個人情報を取得してはいけません。

当たり前のことを定めています。

注意が必要なのは、こどもや障がい者、高齢者など十分な判断能力を持っていない人から取得する場合です。
取得状況から関係のない家族の収入など家族の個人情報を入手してはいけないことです。

極端な例ではありますが、迷子になったこどもの家族を探すために聞き出した家族の個人情報から、自社製品が売れそうだから営業しよう・・・はダメだということです!

その他にも、第三者から取得する場合に、下記の情報を受け取ることもダメです!
  • 不正な手段で入手した情報
  • 利用の目的に適合しない情報

要配慮個人情報の取得

既にお話しましたように「要配慮個人情報」は、個人情報の中でも特別です。
このため、取得に先立ち、あらかじめ本人の同意が必要です。
本人の同意がない状態での取得は、下記の条件に当てはまらない場合、「適正な取得」とは言えません。
  1. 人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき
  2. 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき
  3. 国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき
  4. 法令に基づく場合
  5. 本人、国の機関、地方公共団体など個人情報保護委員会規則で定める者により公開されている場合
  6. 本人を目視し、又は撮影することにより、その外形上明らかな要配慮個人情報を取得する場合

人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき

代表例は、急病人などで、病歴などの個人情報を医師や看護師が入手する場合です。
病状などにより意識が無い場合もありますので、緊急措置として認められています。

公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき

代表例は、児童虐待のおそれがある家庭の情報などを警察や児童相談所、学校や病院などの関係機関が情報共有する場合です。
本人であるもちろん、親なども認めない場合もあり、同意は得にくいでしょう。

国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき

代表例は警察の捜査で、捜査に協力している事業者が取得する場合です。

法令に基づく場合

代表例は会社の健康診断の情報です。
健康診断の情報には、要配慮個人情報である「病歴」が含まれています。
会社はその結果を健康診断を実施した病院などから取得します。
労働安全衛生法で健康診断の結果を保存しなければならないためです。
法令で決まっているため、本人の同意は不要です。

本人、国の機関、地方公共団体など個人情報保護委員会規則で定める者により公開されている場合

ポイントは公開されている場合です。
本人が公開しているのであれば、公開している以上、要配慮個人情報であっても取得の同意は不要と考えて良いでしょう。
国や地方公共団体も公開には配慮するはずから、公開されている以上、要配慮個人情報であっても取得の同意は不要と考えても良いはず・・・です。

問題は、個人情報保護委員会規則で定める者です。
次のような人たちです。
  1. 放送局や新聞社、通信社などの報道機関(対象者は法人・個人の両方です)
  2. 著述を業として行う者
  3. 大学などの学術研究を目的とする機関とその職員
  4. 宗教団体
  5. 政治団体
  6. 外国の政府機関や地方公共団体と国際機関(対象地域は国内に限りません)

本人を目視し、又は撮影することにより、その外形上明らかな要配慮個人情報を取得する場合

代表例は防犯カメラでの撮影です。
体の不自由な方が防犯カメラが設置されているお店に来店したからといって、毎回同意を得るというのは非現実的です。
ご注意いただきたいのは、取得する場合に限定されていることです。
防犯カメラの映像をネットに公開するなどは、個人情報の利用という意味で問題になることがありますので、ご注意ください。

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取得に際しての利用目的の通知等

個人情報を取得する時は、利用目的を通知しないといけません!
ネットなどでよくみられる個人情報保護方針プライバシーポリシーなどをあらかじめ公表している場合は、取得時の通知は不要です。

インターネットなどで本人が個人情報を公開している場合でも、その個人情報を取得する場合は、本人への利用目的の通知が必要です。
取得する以上、利用や第三者へ提供することが目的であるはずなので、目的が無いということはないはずです。
ネット閲覧など、ただ単に見るだけの場合は、利用などはしないので、利用目的の通知は不要です。

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直接書面等による取得

ここでいう「書面等」には、契約書や申込書、懸賞の応募はがきなどの書面に直接記載する場合に限らず、ネットでの画面入力も含みます。
個人情報を取得する以上、一つ前にお話した「利用目的の通知」はしないといけないです。

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利用目的の通知等をしなくてもよい場合

最後を除き、詳細のお話はしませんが、通知などをしなくてもよい場合は、要配慮個人情報で本人の同意を得られない場合に似ています。
  1. 利用目的を本人に通知し、又は公表することにより本人又は第三者の生命、身体、財産その他の権利利益を害するおそれがある場合
  2. 利用目的を本人に通知し、又は公表することにより当該個人情報取扱事業者の権利又は正当な利益を害するおそれがある場合
  3. 国の機関又は地方公共団体が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、利用目的を本人に通知し、又は公表することにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがある場合
  4. 取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合

取得の状況からみて利用目的が明らかであると認められる場合

代表例は仕事上でよくある名刺の交換です。
今後連絡を取るための情報交換ですので、利用目的の通知は不要でしょう。
ただし、ダイレクトメールなどを送る場合、その内容によっては、今後の連絡を取るため・・・には該当しないと判断される場合もあるので、ご注意ください。
名刺については、別途お話していますので、ご覧下さい。

次回は、利用についてお話します。

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