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取締役会の議事録は何を書かなければならないのでしょうか? 法令編2と実務編 ~ 株主総会・取締役会議事録の作成について ~

全4回にわたって、「議事録は何を書かなければならないのでしょうか?」とご質問いただいた回答をお話しています。
今回は取締役会議事録の記載事項の法令編その2と実務編をお話します。

株主総会議事録・取締役会議事録

議事録関係のご質問

株主総会の議事録、保管していますか?」をお読みいただいた方から、ご質問をいただきました。
議事録関係の質問を合わせて頂きましたので、まとめています。
他にも気になることがございましたら、ご覧ください。

回答

「法令で定められている事項」と「実務的に記載する事項」があります。
長くなるので、次のように分けてお話をします。

  1. 株主総会議事録の法令で定められている事項
  2. 株主総会議事録の実務的に記載する事項
  3. 取締役会議事録の法令で定められている事項
  4. 取締役会議事録の実務的に記載する事項

今回は、「株主総会議事録の法令で定められている事項」をお話します。

法令で定められている事項

法令の規定なので、省略できません
会社法施行規則101条には次のように規定されています。
わかりやすいように書き換えていますので、正確なところは。会社法施行規則101条をご覧ください。

  1. 取締役会が開催された日時及び場所
  2. 特別取締役だけが出席すればよい取締役会である場合は、その旨
  3. 招集者以外の取締役、株主、監査役などが招集請求や直接招集した取締役会である場合は、その旨
  4. 取締役会がどのように進んだかの要領とその結果
  5. 取締役会の決議に特別の利害関係を有する取締役がいる時は、その取締役の氏名
  6. 取締役や株主、監査役、会計参与、会計監査人などの意見や発言内容の概要
  7. 取締役会に出席した役員、株主などの氏名(名称)
  8. 取締役会の議長の氏名

取締役会の決議に特別の利害関係を有する取締役がいる時は、その取締役の氏名

取締役の忠実義務:利益相反のところでお話をした、利益相反取引をする場合の取締役会の場合は、利益相反取引をする取締役の名前を記載します。
なお、利益相反取引をする取締役は、その決議に参加できません。

取締役や株主、監査役や会計参与、会計監査人などの意見や発言内容の概要

基本的に、株主総会議事録の記載事項と同じです。
特に決議に反対したと記載がないと、「取締役の特別責任」のところでお話をした、「賛成した取締役の責任」を負うことになりますので、重要です。

取締役会に出席した役員、株主などの氏名(名称)

基本的に、株主総会議事録の記載事項と同じです。

取締役会の議長の氏名

取締役会の議長の名前です。

議事録の作成の職務を行った取締役の氏名

取締役会議事録の規定には、株主総会議事録の規定にある、「議事録の作成の職務を行った取締役の氏名」がありません

実務的に記載する事項

実務的に記載しなければならないことは、基本的に株主総会議事録の記載事項:実務編と同じです。

異なる部分は、「議決権に関する事項」です。

議決権に関する事項

株主総会では、株主数や議決権数・株数が議決の可否に影響を与えます。
しかし、取締役会では、出席している取締役の氏名やその人数が問題になります。
出席した取締役の氏名については、「法令で定められている事項」にありますが、人数の記載の規定はありません。
このため、実務的には、人数の記載もします。

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