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取締役になるにはお金を用意しないといけないですか? ~ 取締役就任に必要なお金について ~

「社長から取締役になって欲しいと言われました。取締役になるには、お金を用意しないといけないのでしょうか?」とご質問いただいたので、こちらで回答いたします。

ただ、ご質問の内容だけでは、用意したお金をどう使うのか?が、明確ではないです。

このため、使い方を次の2つにわけ、回答いたします。

  1. 取締役就任時に出資(増資)が必要か?
  2. 株主から株を買う必要があるか?

取締役就任時に出資(増資)が必要か?

回答から申しますと、増資は必須ではありません
出資という言葉も、会社に直接お金を入れる増資と株を買う場合とがあります。
株を買う場合は、次にお話するので、ここでは、増資のお話をします。

取締役になれる人の条件は?でお話していますが、取締役の資格に「増資する」という条件はありません。

条件になっていないので、「増資」は必須ではありません。
不要と言い切ってしまうと、誤解を生じるかもしれません。
その理由は、次のお話で。

株を買う必要があるか?

取締役になれる人の条件は?の最後に、譲渡制限会社では、取締役の資格として、「定款に株主でなければならないと定めることができる。」とお話しました。

この規定が定款にある場合、取締役になる資格として株主である必要があります。
このため、株主でなければ、株主になる必要があります。
逆に、既に株主であれば、株を買わなくても、取締役になることができます。

株主になるは、以下のような方法をとります。
  1. 出資(増資)して会社が新規発行した株を得る
  2. 新株予約権などの権利を行使して会社から株を得る
  3. 株主から株を買う
  4. 株主から株をもらう

以降は、定款に規定があり、現在株主でない場合を前提に、それぞれについて、もう少しお話します。

出資(増資)して会社が新規発行した株を得る

先ほどの回答で、出資(増資)は必須ではないと言いました。
不要とまで言わなかった理由は、この後お話するような他にも株を取得する方法があるためです。
このため、厳密には、他の方法で株を取得できないというような「条件次第では出資(増資)が必要なときもあるが、必須ではない」となります。

新株予約権などの権利を行使して会社から株を得る

新株予約権や新株予約権付社債など、会社から株を得ることができる権利というのがあります。

ここでは、例として、新株予約権でお話します。

新株予約権というとわかり難いですが、ストックオプションということは聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
従業員に給与や賞与などの代わりに株を得ることができる権利を与えて、株価上昇に貢献してもらおうという趣旨で行われることが多いです。

この新株予約権を行使する(「使う」と宣言する)と株を得ることができます。
ただ、新株予約権の内容(行使の条件)によっては、お金が必要な場合もあります。
この場合、株主(=取締役)になるためには、条件にあったお金が必要になります。

新株予約権以外の権利でも、条件として、お金が必要な場合もあります。
この場合も、株主(=取締役)になるためには、条件にあったお金が必要になります。


株主から株を買う

買うと言っているので、タダではありません。
他の株主から株を買う場合、買うためのお金が必要になります。

株主から株をもらう

他の株主から株をもらう場合、お金が必要ない場合もあります。
タダでもらえる場合です。

厳密には税金がかかる場合もありますので、お金が無くてもよいというと語弊がありますが、株主(=取締役)になるにはお金がかかりません。

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