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契約書の訂正・追記・削除で気を付けたいこと

契約書の訂正の仕方について」をご覧いただいた方から、「気を付けることは何?」とご質問いただいたので、こちらにまとめました。
契約書の訂正・追記・削除の基本的なところは、「契約書の訂正の仕方について」をご覧ください。

契約書の訂正・追記・削除で気を付けたいこと

気を付けるポイント

気を付けてほしいポイントは、以下のとおりです。

  1. 二重線で見え消し
  2. 訂正印・加入印・削除印の位置
  3. 数字の位置
  4. 数字の書き方
それぞれについてお話します。

二重線で見え消し

線の本数は一本や三本以上が絶対にダメではないですが、二本です。
一本では、
  • 本当に消したか?(書き損じではないの?)
  • どこまで消したか?(漢字などの文字と同化する・・・)
などと、かわからない場合もあります。
三本以上になると、
  • 元の文字が分からない
という場合が出てきます。

削除前の文字が見え、かつ、消しているところがわかることが重要です。

訂正印・加入印・削除印の位置

「契約書の訂正の仕方について」の表記に合わせて、便宜的に加入印・削除印としています。
実務では、訂正印と呼ばれます。

押し方は、次のように2種類あります。
  1. 訂正箇所のそばに押す
  2. 同じ行の上下どちらか(縦書きの場合、横書きの場合は左右どちらか)の余白に押す
どちらの方法を採用しても同じなのですが、1番目の方が良いです。

理由は次のような場合があるからです。

訂正例3(2番目の方法)

訂正3
この場合、次のうち、どれが正解になるのでしょうか?
  • 上の訂正が正しい(下の訂正は改ざん)
  • 下の訂正が正しい(上の訂正は改ざん)
  • 両方とも正しい

このような誤解を生じかねず、問題になります。
そこで、次のような方法(先ほどの1番目)が良いということになります。

訂正例4(1番目の方法)

訂正4
この方法でしたら、両方とも訂正されているとわかりやすいですし、誤解を生じる恐れは少ないでしょう。

ちなみに訂正例3(2番目の方法)は、捨印とみとめられると、両方とも正しくなりますので、ご注意ください。

数字の位置

削除や加入の場合の数字を書く位置です。
簡単にOKとNGで表現すると、次のようになります。
  • OK:削除○字・加入○字
  • NG:○字削除・○字加入
なぜNGかというと、○字削除や○字加入では、次のように前に数字を足すことも可能だからです。
  • 正しい:壱字削除
  • 改ざん:壱字削除

10文字増やすと、意味を変えることも可能になってきます。
このため、追加で文字を書く場所がなくなるよう、削除○字・加入○字のように、「削除」や「加入」を数字の前に記載します。

数字の書き方

数字の書き方にもポイントがあります。
それは、
  • NG:算用数字
  • OK:漢数字
です。
算用数字は書き換えやすいため、書き換えにくい漢数字を用います。

  • 1⇒4
  • 1⇒11
というような書き換えが行いやすいです。

漢数字でも注意してほしい

漢数字でも一・二は、算用数字と同じく書き換えやすいです。
  • 一⇒二 や 三
  • 二⇒三
このため、「壱・弐・参」などを使うようにしましょう。

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