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権利の移転時期
- 投稿日:2019-03-07
- 最終更新日:2020-12-20
- 表示:288PV
- カテゴリ:契約書の記載内容
今回は、原則の「所有権の移転時期」についてお話をします。
次回は、「間違いやすい権利の移転時期」についてお話をします。
目次
権利の移転時期
原則
契約書では、権利の移転時期を記載していることが多いです。しかし、記載がない場合もあります。
この場合、何時移転するのでしょうか?
答えとしては、契約の相手が履行した時です。
履行というとわかり難いので、「契約について」でお話したコンビニでの買い物を例にお話をします。
タイミングとしては、次の場合があります。
- 商品棚にある時
- 商品を手に取った時
- 商品をレジに置いた時
- 商品をレジ打ち(バーコードを読み取り)した時
- お金を払った時
- 袋に入れてもらって受け取った時
商品棚にある時
特別な事情がない限り、コンビニの棚にある商品を「自分のものだ」ということはないでしょう。ということで、この時、権利は移動していません。
商品を手に取った時
それでは、棚から手に取った場合はどうでしょうか?レジで支払いをせずに持ち帰ると万引き(窃盗)になります。
ということで、この時、権利は移動していません。
商品をレジに置いた時
レジに置いた時でしょうか?しかし、支払いをせずに持ち帰ると万引き(窃盗)になります。
ということで、この時、権利は移動していません。
商品をレジ打ち(バーコードを読み取り)した時
例えば、お金が足りないと取り消すことができます。また、支払いをせずに持ち帰ると万引き(窃盗)になります。
ということで、この時、権利は移動していません。
お金を払った時
支払いをすれば持ち帰ることができます。ということで、この時、権利が移動します。
袋に入れてもらって受け取った時
結論から言うと、この時、権利は移動しません。お金を払ったのであれば、払った時に移動するからです。
また、ガムなどの小さいものであれば、支払して、袋に入れずに持ち帰ることもできます。
このため、袋に入れるという行為は権利の移動と関係はありません。
それに、お金を払わずに袋に入れてもらったとしても、支払いをせずに持ち帰ると万引き(窃盗)になります。
あくまで、お金を払ったかどうかが問題になります。
記載
契約書に記載があれば、記載された時期に移動します。例えば、
- 商品を先に渡して後から支払う、いわゆる「後払い」
- 入金確認できてから商品を渡す、いわゆる「先払い」
冒頭でお話をしたように、次は、「間違いやすい権利の移転時期」についてお話をする予定でしたが、その前に、「間違えやすい権利」としてよくお話にでてくる「知的財産権」についてお話をしないと、わかりにくいので、間に入れます。
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