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契印と割印 ~ 契約書に押される印について ~
- 投稿日:2012-10-05
- 最終更新日:2019-02-23
- 表示:212,832PV
- カテゴリ:契約書の印鑑
それぞれの意味や使い方についてお話します。
契約書に押される印には、4種類あります。
- 契約の当事者としての押印
- 印紙の消印
- 契印
- 割印
それぞれについて説明します。
目次
契約の当事者としての押印
契約当事者の署名押印(記名捺印)についてでお話しました署名の横に押す印です。既にお話している内容なので、詳細はそちらにゆずります。
印紙の消印
印紙についてでお話しました消印です。既にお話している内容なので、詳細はそちらにゆずります。
また、印紙の貼り方についてでもお話していますので、ご覧下さい。
契印
契印と割印については、実務的には、どちらも割印と呼ばれることが多いです。用途が違うので、お話します。
契印は、契約書が複数枚になった場合に、契約書の頁をつなぐ意味で押される印です。
契約書が本のようになっているとき、開くと真ん中よりすこし、上と下くらいに、契約の当事者の印がそれぞれ押してあることがありますが、それです。
前の頁と後ろの頁の両方に印影がかかるように押します。
これにより、契約書が改ざんできないように、また、どのページの契約書の内容にも合意していることを表します。
もう一つ方法があります。
契約書の頁数が多い場合、それぞれの頁に印を押すのは大変です。
この場合、契約書の全頁を袋とじにして、契約書の表表紙と裏表紙とそれぞれに重なる袋とじの部分に、契約当事者それぞれが印を押す方法があります。
袋とじについては、袋とじについてで、お話します。
割印
それでは、割印についてです。割るという漢字が意味する通り、一つの物を2つ以上に割るときに押す印です。
例えば、同じ契約書を複数作る場合に、押印します。
押印することによって、同じ内容の契約書であることを確認したことを表します。
複数枚の契約書の場合、契印を契約当事者が押印するので、契約書の改ざんを防ぐことができます。
同じ契約書を複数作っても、それぞれに押印があるので、安心感があります。
では、1枚の紙の場合はどうでしょうか?
最初にお話した契約当事者の印は押印してありますが、改ざんを防ぐ意味では複数印影があった方が安心です。
その意味では、契印と逆に割る場所に押印があれば、複数の印影があるので、より安心感があります。
割印の押印の仕方は、契約書を並べて、それぞれの契約書に印影がかかるようにします。
これにより、割った契約書を合わせれば、一つの印に見えることになります。
当事者が2名以上であれば、それぞれの印が一つに見えるように合わせられなければ、改ざんがあったかどうかがわかります。
これで、改ざんしにくくなります。
上下は関係するの?
契約の当事者が契印や割印を押す位置や順番は、決まりがあるのでしょうか?袋とじ(製本)の契印(割印)の位置についてでお話しているように、契約書を無効にするような決まりはありません。
お話してきたように、改ざんを防ぐことを目的としているので、位置関係はそれほど重要ではありません。
しかし、袋とじ(製本)の契印(割印)の位置についてでお話しているように、契約書ですので、見栄えを重視したい場合などは、押印の位置を考えてもよいです。
契約書を無効にするような決まりはないので、契約当事者の都合に合わせて押印されてはいかがでしょうか。
2018年8月21日追記
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