ビジネス初心者のための契約書入門

重要事項がないと課税文書にならない? ~ 印紙の基礎5 ~

6回に渡り、印紙についてお話をしています。
課税文書では、「当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること」の目的に着目しました。
実は目的以外でも、課税文書にならない場合がありますので、今回お話します。

印紙の基礎

一言「印紙」といっても、お話する内容は多岐にわたるので、下記のような順番でお話をします。

  1. 納税義務者
  2. 納税地
  3. 税率・税額
  4. 印紙のお話で出てくる文書
  5. 課税文書の分類
  6. 課税文書の数え方
  7. 課税文書の呼び方
  8. 重要事項がないと課税文書にならない?
  9. 印紙税法上の契約書とは?
  10. 印紙代を決める契約金額とは?
  11. 課税文書が複数の分類に該当するが?

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重要事項がないと課税文書にならない?

冒頭でお話をしたように、「目的」以外で課税文書にならない場合です。
具体的には、タイトルにあるように、「重要事項がない」場合になります。

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課税文書の重要事項とは?

それでは、重要事項とは何でしょうか?
重要事項の定義は、印紙税法にはなく、 「印紙税法基本通達」の第12条で、「別表第2に定める」とあります。

通達の別表第2では、課税文書毎に事項が列挙されています。
ただ、次のような注意点もあります。

  1. 全ての課税文書の列挙はない
  2. 列挙された事項が全て記載されている必要はない
  3. 列挙された事項以外にも重要事項となる事項もある

全ての課税文書の列挙はない

こちらは、実際に見ていただければわかるので、説明は省略します。

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列挙された事項が全て記載されている必要はない

課税文書は、「当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること」とあります。
分解すると、次のようになります。
  1. 課税事項の記載がある
  2. 課税事項を証明する
  3. 課税事項を証明する目的である
3番目の目的については、「課税文書」でお話済みです。
1番目の記載は、ほとんどの場合、記載します。
なぜかというと、記載がない場合、を証明するのかわからない文書->2番目の証明ができない文書になるからです。
このため、残りの2番目の証明について、請負契約を例にお話します。

請負契約は第2号文書です。
第2号文書の意味がわからない方は、課税文書の呼び方をご覧ください。

印紙税法基本通達の別表第2では、第2号文書の記載があり、次の項目が列挙されています。

  1. 請負の内容(方法を含む。)
  2. 請負の期日又は期限
  3. 契約金額
  4. 取扱数量
  5. 単価
  6. 契約金額の支払方法又は支払期日
  7. 割戻金等の計算方法又は支払方法
  8. 契約期間
  9. 契約に付される停止条件又は解除条件
  10. 債務不履行の場合の損害賠償の方法
実際の請負契約書と比べるとわかりますが、全ての項目がない契約書もあります。
例えば、9番目の条件についてです。
一般的には、契約内容に停止条件や解除条件がなければ、契約書に記載しません。
契約交渉で条件の話が出て、停止条件や解除条件はないと明記する場合があるので、絶対にないとは言いませんが、多くの場合、記載しないでしょう。
しかし、記載がないから課税文書の定義である「当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること」を否定しません。

このように、契約内容に含まれない事項が列挙されている場合もあります。
このため、「列挙された事項が全て記載されている必要はない」のです。

列挙された事項以外にも重要事項となる事項もある

これは、印紙税法基本通達の別表第2の冒頭を見るとわかります。
冒頭には下記のように記載されています。

第12条《契約書の意義》、第17条《契約の内容の変更の意義等》、第18条《契約の内容の補充の意義等》及び第38条《追記又は付け込みの範囲》の「重要な事項」とは、おおむね次に掲げる文書の区分に応じ、それぞれ次に掲げる事項(それぞれの事項と密接に関連する事項を含む。)をいう。(昭59間消3-24、平元間消3-15改正)
最後の括弧書きに「密接に関連する事項を含む」とありますから、列挙されていない密接に関連する事項があることがわかります。

次回は、「印紙税法上の契約書とは?」をお話します。

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