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ビジネス初心者のための契約書入門

【記名押印】とあるが、名前のゴム印を持っていない!どうしたらよいか? ~ 署名と記名の違いと押印と捺印の違いについて ~

「【署名】と【記名】の違いは?」と質問されたのでこちらでご紹介します。
実際には「【記名押印】とあるが、名前のゴム印を持っていないがどうしたらよいか?」と聞かれたのでお話を聞くと、冒頭の質問になりました。

「【署名】と【記名】の違い」の他に、「記名押印」のお話もしないと回答にならないので、順番にお話します。
契約当事者の表記については、既に、契約当事者の署名押印(署名捺印)、記名捺印(記名押印)についてでお話していますので、署名と記名、記名押印の部分から、質問に関係する部分をピックアップしてお話します。

今回は個人で名前のゴム印をお持ちでない方のお話をしていますが、名前のゴム印をお持ちの場合については、既に法人の場合個人の場合をお話していますので、ご覧ください。

【署名】と【記名】の違いは?

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署名とは?

署名とは、「本人が、自分の氏名手書きで書く(=自署)」です。
このため、次のようなものはダメです。

  • ×:本人が他人の氏名を書く
  • ×:本人が自分の氏名のゴム印を押す(≠手書き)
  • ×:本人が自分の氏名をパソコンなどで印字(≠手書き)する

議論があるのが、次の場合です。

  • △:他人が本人の氏名を書く

この他人が代理人である場合、署名代理と言って、一定の条件を満たせば認められる場合があります。

記名とは?

署名では×や△だった方法が全てOKです。

  • ○:他人が本人の氏名を書く
  • ○:本人が他人の氏名を書く
  • ○:本人が自分の氏名のゴム印を押す(≠手書き)
  • ○:本人が自分の氏名をパソコンなどで印字(≠手書き)する

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記名で勘違いされがちなこと

記名では「署名では×や△だった方法が全てOKです。」と書きました。
それでは、○になる「本人が、自分の氏名手書きで書く」はどうでしょうか?

記事を書いている2018/8/31日現在、「署名と記名の違い」をGoogleやYahooで検索すると強調スニペットで、「記名とは、自署以外の方法で氏名を記載することです。」と表示されます。
そのまま読むと、

  • ×:本人が、自分の氏名手書きで書く

となります。
冒頭の質問をされた方は、まず、この部分で引っかかりました。
実際に検索結果を見せられて、困った・・・と言う状況でした。

実は、この強調スニペットで書かれている書き方は誤解を生じます。
というのは、記名の場所に署名しても問題ないからです。
理由については、記名押印のお話をした後の方が分かりやすいので、先に記名押印のお話をします。

記名押印とは?

押印と捺印の違い

結論から言うと、押印と捺印という言葉の違いはありますが、「印を押す」という意味で違いはありません
商法では「記名押印」とされていますが、実務的には「記名捺印」という言葉も使われます。
「署名捺印」と使われることも多いです。
実感としては、「署名捺印」と「記名押印」という表現が

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記名押印とは?

記名押印とは、商法で次のように定められています。


第三十二条 この法律の規定により署名すべき場合には、記名押印をもって、署名に代えることができる


言い換えると、「記名押印=署名」となります。

なぜ押印が必要なの?

記名は他人がしても大丈夫なくらいなので、本人が知らない間に契約書を作成することもできてしまいます。
記名だけでは心配なため、押印も必要となっています。

とは言え、この印鑑、契約当事者の署名押印(署名捺印)、記名捺印(記名押印)についてでお話したように、一部の契約を除くと、「認印」と呼ばれるような印鑑でも大丈夫です。
「認印」で記名押印されている場合、署名のように筆跡鑑定はできませんから、署名よりも信憑性は低いと評価されがちです。
有印私文書偽造罪という犯罪があるくらいですから、悪いことをする人が多くいるということでしょう。

回答

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記名で勘違いされがちなこと

先ほど「記名押印=署名」となると言いました。
記名押印が署名と同じ効力なのですから、記名のところに署名(=自署)しても同じ効力になります。
同じ効力であれば、記名のところに署名してはいけない・・・とはならないはずです。
説明として、「記名は自署以外」というのは間違いとまでは言いませんが、実務としては困った説明です。

記名押印に署名の場合、押印は?

実際の契約書では、記名押印の場所に署名したとしても、押印(捺印)を求められることがあります。
販売店の店頭で契約する時の契約書には押印する場所が合って、署名だけではダメ・・・という店員さんがいる場合があります。
その場合、「店員さんに会社のルールを変更しろ!」と言ってもどうしようもないこともあります。
原則は不要ですが、その契約をしなければならないのであれば、書かないといけなくなることもありますので、臨機応変な対応が必要になります。

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注意

署名捺印」の場合は、「署名」+「捺印(押印)」が必須です。
「記名」+「捺印(押印)」で代用できることはありません。
遺言書などでは、法令で「署名捺印」が要求されていますので、ご注意ください。

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参考記事(一部広告含む)


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