遺言書作成Web講座

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ネットの相続準備はできていますか? ~ ネットの財産について ~

既に旅行の写真やお孫さんの写真をネットで公開したり、日記などをブログで書かれていらっしゃる方も多くなりました。
この写真やブログの文章などは、相続が発生するとどうなるのでしょうか?
今回は、そんなネットの関係する相続財産についてお話します。
一般的な相続財産については、プラスの財産マイナスの財産、それに含まれそうで含まれない財産、ケースバイケースになる財産、でお話しています。
今回はネットに関係する相続財産に絞ってお話します。

ネットの財産について

著作権が関係する?

旅行の写真やお孫さんの写真、ブログの文章には、著作権が発生している場合がほとんどです。
著作権についてお話するのはこのサイトの趣旨と違うので、発生条件などの説明は省略します。

なぜ、著作権のお話をしたかというと、この著作権(文章や写真なので、著作物という方がわかりやすいかも)が相続財産になるためです。

おやっと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際、作家さんやカメラマンのような場合を除き、文章や写真がお金にならないから、財産にならないとお考えの方も多いです。

ところが、無料のブログサイトなどでは、一般の方が書かれた文章や写真などで収入を得ています。
言い換えると、一般の方の文章や写真などがお金になるのです。

確かに一つ一つの文章や写真などではお金になるにしても少額かもしれません。
ただ、0円ではないのです。
使い方次第では多額の金額になることもあります。

このように、相続財産になることを覚えておきましょう!

とは言え、法的なところを懸念されるかもしれませんので、例を出してお話しますと。
先ほどの例外、作家さんのように印税が入るような著作物がそうです。
印税収入が発生する立派な財産ですので、著作物も相続の対象となっています。

どうするの?

相続財産なのですから、遺言で相続することができます。

最低限、URLやログインID、パスワードなど、相続人が使用するために必要な情報は遺言書などに残しておきましょう。

遺言よりも相続作業の方が大変?

実は、遺言書に書く内容は先ほどの3つでも問題になることはすくないです。
最近になって議論されてきているところなので、「今は」、というのが正確なところです。

実際に問題としてでてきているのは、契約などの法律の問題と相続作業を実際にするサービスの提供会社の問題です。

契約などの法律の問題

SNSやブログなどのサービスを提供している会社さんが海外企業の場合、通常、海外の法律に基づいて処理が行われます。
ところが、この法律が各国異なるので、いろいろなところで、問題になるのです。
例えば、相続についても法律はあっても、それがネットの財産では対応できないということもあるのです。

サービスの提供会社の問題

サービスを提供する会社が相続について考えていてくれればよいです。
ところが、現在サービスを提供している多くの企業は、経験が無いか少ないです。
極端な例と言われるかもしれませんが、経験が無い会社だと、相談窓口すらなく、相続作業ができないことがあます。
ネット関係の会社は設立して間もないところもあり、対応できる人材がいないこともあり、問題になっています。

どうしよう?

このような手続きは、サービスの提供会社に経験がないと、ネットに詳しく、相続にも知識がある方でないとなかなかに困難です。
知り合いに詳しい方がいらっしゃれば、ネット関連だけの遺言執行者となっていただき、手続きを依頼することも考えられます。

ただ、ネットの内容を知り合いに知られたくない場合もあり、難しいこともあります。
また、そのような詳しい知り合いが居らっしゃらない場合もあります。
このような場合は、弁護士や行政書士、司法書士などでネットに詳しい方に依頼することもできます。
一度相談してみてもよいかもしれません。

これだけ、いろいろな方がネットに接するご時世なので、今後は、サービスの提供会社が経験したり、法の整備が整うなどしてくることを願うばかりです。

実は、実際に遺言するときには、もう一つ気を付けなければならないことがあるのですが、長くなりましたので、別の機会にお話します。

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