2世帯住宅をお持ち方は遺言書を作成しましょう!

今回は、遺言書を書いた方が良い人の中で、2世帯住宅をお持ち方についてお話します。
建築関係の方からは、2世帯住宅は、建設費用や節税になると検討されている方も多いとお聞きします。
また家族が近くに住むことになるので、安心という理由から検討されることがあるとも。
実はそんな方ほど遺言書を作成しておいた方が良いのです。
今回は、2世帯住宅に住まれるお子さんの世帯を中心に、なぜ遺言書を作成した方が良いのかをお話します。

2世帯住宅をお持ちの方について

不動産を相続するとどうなるの?

不動産しか主な財産がない方でお話しました通り、相続が発生すると共有の状態になります。
そうです、同じ問題が発生します。

ところが、それだけでは済まないのです。

2世帯住宅をどのように持たれているかによって、起こる状態と問題が変わってきます。
例を挙げてお話していきます。

2世帯住宅の土地と建物が誰のものかで異なる問題

2世帯住宅の土地と建物が遺言者の物の場合

相続が発生すると共有の状態になるのですが、問題は、その共有の割合です。
2世帯住宅ですから、遺言者と多くの場合はお子さん世帯が住まれています。

家族構成が異なるので、広さが異なることもあるでしょう。

さて、この広さの割合は、相続の割合と同じでしょうか?

多くの場合、相続の割合と広さが同じことはないでしょう。

2世帯住宅を建てる時に、相続割合を考えながら建てることは、無いと言ってもよいくらい少ないです。
それよりも、お住まいなる人の構成で考えるでしょう。
そうです、2世帯住宅を建てる時期のお子さん世帯では、お孫さんが同居して住むので、親の世帯である遺言者の世帯の割合が小さくなることが多いでしょう。

こうなると、ほとんどの場合、相続割合に合わせた住宅は難しいでしょう。

この状態で相続が発生すると、2世帯住宅に住んでいるお子さんは、自分が住んでいる世帯分に相当する相続割合が無いことになります。

何が問題?

相続だけの問題にならない可能性があります。

2世帯住宅にお子さんが住まれている場合、親が子から家賃を取っていることは、少数派ではないでしょうか。

ところが、相続により親の物ではなく、兄弟姉妹の物でもある共有状態になります。

相続では問題なかったとしても、その後、兄弟姉妹の間で、持分に応じて家賃を払えとなることがあるのです。

それまで家賃を払っていたのであれば、親から兄弟姉妹に変わるだけとも言えます(それでも問題になることはあります)。
ところが、無償で住んでいた場合はどうでしょう。
いきなり家賃を請求されても払えないこともあるでしょうし、反発が起こることもあるでしょう。

この場合、争続とは言わないかもしれませんが、親族間で争いが発生する可能性が高くなります。

割合が違っても起こる問題

先ほどの例は、遺言者が全部持っている場合でしたが、実はあまり例がありません。
住宅ローンなど金融機関が関係する場合、親が全部ということは余り無いからです。
お子さんもローンがあることがほとんどです。
その場合、お子さんが土地や建物に持分割合があることになります。
というのも、金融機関はその持分にローンの担保として抵当権を付けるので、無いことは考えにくいです。

何が問題?

では、大丈夫かというと、そうでもありません。
というのは、お子さんが2人以上いらっしゃる場合、ローンなどでの割合を考えても、お子さんが住んでいる世帯分に相当する相続割合が無いことがあるためです。
こうなると、同じ問題が発生します。
それにもまして問題になるのが、ローンを抱えたままで、今まで払っていなかった家賃を払うということです。

住宅ローンの支払いの多くは、その世帯で払える限界に近い金額に設定しがちです。
この状態では、追加の支払いである家賃など払えません。
当然、反発も大きくなるでしょう。
そうなると親族間で争いが発生する可能性が非常に高くなります。

遺言書ではっきりした方が良いこと

お子さん世帯の問題は、法定相続の割合で起こる相続後の問題です。
この問題を遺言で解決できるようにするのです。

遺言でお子さん世帯に合わせて、割合を調整しておくという方法があります。
遺留分を考えると、2世帯住宅に住むお子さんに全てを贈ることは難しいかもしれません。
しかし、その割合を調整することであれば、可能であることもあります。

全部は無理でも、割合調整をすることはお勧めです。

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