遺言書の有無や内容は、自筆証書遺言はばれるが、公正証書遺言は相続人にばれない? ~ 検認について ~

「遺言書の有無や内容は、自筆証書遺言は検認でばれるが、公正証書遺言はばれないですよね?」とご質問頂いたので、こちらでご紹介します。
「ばれる・ばれない・・・」とあまり穏やかではない意味の言葉ですが、よくよくお話を窺うと、遺言者が生きている間のご質問でした。
その回答については、既に、公正証書遺言があるかどうかわからないでお話していますので、死後のお話として、元のご質問を回答するとしたら・・・という前提でお話します。

回答の前に質問者さんの前提条件に当たる部分をご説明します。

検認って何?

最初は、ご質問の「自筆証書遺言は検認でばれる・・・」の部分に出てくる、検認についてです。

裁判所の説明では、以下のポイントを挙げています。

  1. 相続人に対し遺言の存在を知らせる
  2. 相続人に対し遺言の内容を知らせる
  3. 遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止する
  4. 遺言の有効・無効を判断する手続ではない

今回のご質問ではこの1番目、2番目を前提にお話しています。
ご質問を前提に各項目をもう少しお話します。

相続人に対し遺言の存在を知らせる

裁判所から相続人に、検認が行われる日を通知します。
このため、相続人が黙っていることはできないということです。

相続人に対し遺言の内容を知らせる

検認では、裁判所に集まった相続人が、実際の遺言書を確認するので、遺言の内容を知ることになります。

遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止する

裁判所でコピーをとる等しますので、検認後に偽造や変造ができなくなります。

遺言の有効・無効を判断する手続ではない

検認してほしいと家庭裁判所に依頼した後に、相続人への連絡などの時間が必要なので、検認の申請から完了(検認する日)までは時間が係ります。
それに対して、実際に検認をする日は一日です。
一日で確認できることしかやらないので、簡単に確認できることは行えても、有効か無効かの正確な判断をすることはできません。
検認はあくまで、相続人に知らせることと、偽造などの防止が主ということです。

検認の要否は?

自筆証書遺言について公正証書遺言についてでお話しているように、自筆証書遺言では検認が必要で、公正証書遺言では、検認が不要です。
ちなみに、秘密証書遺言も、自筆証書遺言と同じで検認が必要です。

検認はいつするの?

相続人などが家庭裁判所に検認の申請を行うので、遺言者の死後です。
生前に検認することはないので、推定相続人が自筆証書遺言を発見して見ない限り、自筆証書遺言であっても、内容がわかる事はありません。
逆に、公正証書遺言についてでお話しているように、公正証書遺言であっても、証人がばらしてしまえば、推定相続人にばれることになります。
質問者さんはこの部分を勘違いされていました。。。
ちなみに、同じく検認が必要な秘密証書遺言も、自筆証書遺言と同じで、推定相続人が自筆証書遺言を発見して見ない限り、内容がわかる事はありません。

冒頭の回答は?

検認でばれるという意味では、前半の「自筆証書遺言は検認でばれる」は正しいです。
それでは、後半の「公正証書遺言はばれない」はどうでしょうか?

結論から言うと、「『ばれない』とは言い切れない」です。
公正証書遺言があるかどうかわからないでお話していますとおり、相続人は、公正証書遺言を入手することができます。
このため、遺言者の死後に積極的に公正証書遺言を探した場合、相続人にはばれることになります。

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