監査役の任期は? ~ 役員の任期について ~

前回は取締役の任期についてお話をしました。
今回は、役員などの任期の内、監査役の任期についてお話します。

役員の任期とは?

任期はどのくらい?

役員により異なります。

  1. 取締役その任期
  2. 監査役とその任期
  3. 会計参与その任期
  4. 会計監査人その任期
  5. 代表取締役その任期
  6. 株主総会取締役会その任期

監査役

基本

選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで

取締役の時と同様に、監査役でも「定時株主総会の終結の時まで」となっています。
これも、取締役と同じ理由で、株主総会で監査役を選任するためです。

4年以内が変更できないのか?という疑問がある方もいらっしゃるでしょう。
これも、取締役同様に、条件付きで変更できます。

最初は短縮する方法です。

変更:短縮する

短縮については、取締役とは異なります。
監査役のところでお話しましたとおり、定時株主総会で監査結果を報告します。
この報告は、定時株主総会の時間内であれば、いつでも良いです。
極端なお話をすると、株主総会の最後に報告してもよいのです。
株主総会前に任期が来てしまうと、重任されない限り、報告するときは監査役ではなくなっています。
これでは監査役としての報告ができません。
このため、基本的には、任期を短くすることはできません。

基本的にはということで例外はあります。

監査役が任期の途中で退任しその補欠として新しい監査役が就任した場合です。
退任した監査役の任期を引き継いで、退任した監査役の任期が終わるときに新しい監査役の任期も終了することにできます。
退任した監査役が数日であっても監査役の期間があるのですから、その残りの期間は4年よりも短くなります。

この例外以外では、監査役の任期を短縮することはできません。

次は伸長する方法です。

変更:伸長する

以下の条件のどちらも(and)満たせば、取締役と同じく、10年以内に伸長できます。

  • 譲渡制限会社である
  • 定款で定める

変更:短縮させられる・・・任期が終了する

上記の短縮と伸長は株主が明示的に決めるのですが、それ以外に任期が短縮させられる・・・というより任期が終了することがあります。

それは、以下の4つです。
全て定款の規定を変更することが要因になっています。

  1. 監査役を置くという定款規定を廃止する
    最小の会社構成のところでお話したように、監査役が居なくてもよい会社もあります。
    このような会社では、監査役をいないように会社構成を変更してもよいことになります。
    その変更をするときに行うのが、定款規定の廃止です。
    監査役が居る時には定款に「監査役を置く」との規定が必要なため、既に監査役が居る会社の定款には、規定があります。
    監査役がお亡くなりになったなどの事情がある場合は別ですが、監査役が居ない会社の定款には「監査役を置く」との規定がありません。
    このため、監査役を無くすには、「監査役を置く」との定款の規定を無くせばよいのです。
    定款規定が無くなるので、監査役が居なくなることになり、以前まで居た監査役の任期は終了することになります。
  2. 監査の範囲が会計に限定するという定款規定の廃止
    監査役のところでお話したように、監査役の監査の範囲は、会計に関することに限定することができます。
    これを全部監査できるようにしようと変更するのです。
    ここでの問題は、以前の会計に限定されていた監査役が全部を監査することができるか?という能力的な面です。
    会計は監査できても他はできない人が監査役をやっていたならば、監査役を変えたいと考える株主が出てきても不思議ではありません。
    また、監査役自身が監査できないと辞めることも考えられます。
    このようなことがあるので、一旦、監査役の任期を終了させて、新しい監査役を選び直すのです。
    このような理由ですから、能力がある人のでしたら、同一人物が再任されても問題はありません
  3. 譲渡制限会社から公開会社に変更する定款規定の変更
    会社の分類のところでお話しましたが、譲渡制限会社と公開会社では、取締役会が必要になるなど株主の会社に対する考え方が異なる部分があります。
    同様に、監査役に対する考え方も異なってきます。
    このため、一つ前に会計に限定しているときと同じように、一旦、監査役の任期を終了させて、新しい監査役を選び直すのです。
    同じ理由ですから、同一人物が再任されても問題はありません
  4. 指名委員会または監査等委員会を置くという定款規定への変更
    上記の2つ委員会については、まだ、お話していません。
    この2つの委員会には、監査役とは呼ばれないですが、監査役の仕事をする人が別に居ます。
    このため、監査役が居なくてもよくなるため、監査役の任期が終了します。

最初の2つについては取締役にはない任期が終了する変更ですので、ご注意ください。

次回は、会計参与の任期についてお話します。

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