公開会社と譲渡制限会社、大会社と中小会社 ~ 株式会社の分類について ~

前回、監査役についてお話したときに、大会社や公開会社の場合は・・・とお話をしました。
会社の状況によって、登場人物(役員だったり機関だったり)が変わります。
いろいろな場所で、大会社という言葉は出てきますが、具体的にどのくらい大きな会社が大会社なのでしょうか?
また、公開会社は分かることもありますが、実際には、これも公開会社なの?ということがあります。
会社の状況というとわかり難いかもしれませんが、今回は、株式会社の分類についてお話します。

株式会社の分類は?

分類の軸は2つ

会社法では株式会社の分類は以下の2つです。

  1. 資本金や借金などのお金関係
  2. 株式を売買する時などの譲渡制限の有無

考えられていた基準とは異なるのではないでしょうか。

それぞれについてもう少し掘り下げてお話します。

資本金や借金などのお金関係

大企業かどうかの基準です。
従業員数が多いから大企業というわけではありません。
この講座では、分かりやすいので「大企業」と「中小企業」という言葉を使っています。
が、会社法では、「大企業」か「大企業でない」かの区別しかなく、「中小企業」と言う言葉も分類もありません。

大企業かどうかの基準は以下の2つです。

  1. 貸借対照表の資本金が5億円以上
  2. 貸借対照表の負債の部(=借金の合計)が200億円以上

上記の2つのどちらかを満たすと大企業になります。

何かあった時に影響が大きいので、お金関係の監査を行う会計監査人が必要になります。
会計監査人については、別の回でお話します。

株式を売買する時などの譲渡制限の有無

公開会社かどうかの基準です。

聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、日本の株式会社の90%以上は譲渡制限会社といって、売買や贈与など株式を譲渡する時に会社の承認が必要な会社になっています。

大企業同様、会社法では、「公開会社」か「公開会社でない」かの区別しかなく、「譲渡制限会社」と言う言葉も分類もありません。
この講座では、分かりやすいので「譲渡制限会社」という言葉を使っています。

注意いただきたいのは、公開会社の定義です。

  1. 会社の発行する全ての株式で譲渡の時に会社の承認が不要な会社
  2. 会社の発行する一部の株式で譲渡の時に会社の承認が不要な会社

お話をしていると、一部でも株式が譲渡制限の場合、譲渡制限会社であると考えていらっしゃる方がいらっしゃいます。
が、しかし、実際には逆なのです。
譲渡制限会社の定義は、以下の一点だけなのです。

  1. 会社の発行する全ての株式で譲渡の時に会社の承認が必要な会社

これは、譲渡制限がない譲渡自由な株式の株主を保護したいからと考えるとわかりやすいです。

譲渡自由な株=公開株なのです。

株式市場を思い浮かべて頂ければわかるとおり、公開株はさまざまな人が売買などを行います。

極論すると、株に(もっと言うと株価に)興味はあっても、会社経営には興味のない株主もいます。

このような株主からすると、会社のことを行ってくれる取締役に会社の経営は任せて、株が(株価が)どうなるかに集中するでしょう。

このような株主がいても会社が運営できるよう、取締役会が必要になります。

取締役会については、既にお話しておりますので、「取締役会とは?」をご覧ください。

次回は大企業のところでお話しました会計監査人のお話をいたします。

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