議決権の数を減らせませんか? ~ 株式の併合について2 ~

前回に引き続き、株式の併合に必要な手続きについてお話します。

株式の併合の手続きは?

株式の併合に必要な手続きは以下のとおりです。

  1. 取締役は株主総会で株式の併合をすることを必要とする理由を説明しなければならない
  2. 株主総会で定められた事項を議決しなければならない
  3. 株主及びその登録株式質権者に対し、定められた事項を通知しなければならない
  4. 株式の併合に関する事項に関する書面等の備置き及び閲覧等させなければらない
  5. 株主からの意見を聞かなければならない
  6. 株主から株券を提出させなければならない

前回2番目までお話しましたので、今回は3番目からお話します。

株主及びその登録株式質権者に対し、定められた事項を通知しなければならない

この通知が必要な理由は、この後お話する手続きのためです。
通知により必要な株主に活動を促すのです。

決定した株主総会に株主全員が参加しているとは限りません。
このため、議案になった株式の併合が議決されたかどうかはわからないこともあるでしょう。

また、種類株発行会社の場合、議決されたことがわかっていても、自分が対象の株式の株主などであるかわからないこともありえます。

このため、株主などに通知して知らせる必要があります。
知らせることが目的のため、株主への個別の通知の代わりに公告の方法で決めた公告をすることで知らせることもできます。

株式の併合に関する事項に関する書面等の備置き及び閲覧等させなければらない

会社は、以下のどちらか早い日から効力発生日後の6ヶ月後まで、株式の併合に関係する書面を本店に備置く必要があります。
尚、この書面は、パソコンなどで作成し、特定の処理をした電磁的記録で備置くこともできます。

  1. 株主総会の2週間前の日
  2. 通知の日の20日前の日

また、株主に、その営業時間に、備置いた書面等を閲覧させたり謄抄本を交付するなどしなければなりません。

株主からの意見を聞かなければならない

会社に株主が意見をいうとなると、主に、以下のような意見が考えられます。

  1. 併合に賛成
  2. 併合に反対(全面的に反対)
  3. 併合に反対(条件により反対)

併合に賛成

実際、賛成であれば、会社に言ってくる人は居ないかもしれません。
居たとしても、問題になることは無いでしょう。
対応する時間の無駄は生じますが、それは問題とは言わないでしょう。

併合に反対(全面的に反対)

株主でなくなるなど、不利益を受ける株主もいます。
そうすると株式の併合に反対する人も居るでしょう。
そのような株主の反対の意見を聞かなければなりません。

反対の意見を聞かなければならないとはいえ、株主総会で決まったのですから、制限なく聞いていては株式の併合はできなくなります。

このため、以下の条件を全て満たす株主からの株式の併合をやめる請求は聞くことになっています。

  1. 併合が法令や定款に違反する
  2. 株主が不利益を受ける可能性がある

併合に反対(条件により反対)

株主の中には、競売では納得できないという方もいらっしゃるでしょう。
競売で株主が考えている金額より低い金額になる可能性があるからです。
充分な価格で買い取ってもらえるという条件であれば、反対しないという株主も居るでしょう。

このような株主は会社に適正な価格での買い取りを請求したいということもあります。

このような反対意見を聞かなければなりません。
ここで問題になるのはこの適正な価格です。
どうやってこの適正な価格を決めるのでしょうか?

株主は会社に買取を請求しています。
このため、最初は、株主と会社で株価について協議をします。

この協議で合意できる株価になれば、その価格で会社が買い取ります。
その価格は、競売より高いかもしれませんし、安いかもしれません。
競売は、協議とは別で進行するので、この協議した株価と競売の株価には関係ありません。
とはいえ、実際には協議の中で競売の価格の話はでることもあるでしょう。
ただ、影響するかどうかはあくまで協議の内容によるのであって、関係あるとは言えません。

ちなみに株主が協議を辞めたくなった場合はどうでしょうか?
協議の進み具合が株主にとって良いとは限らず、競売した方が株価が高くなりそうという場合もあるでしょう。
このような場合、株主は協議を辞めたくなるかもしれません。
この場合、株主は、会社の承諾を得たら協議をやめ、買取請求しなかったことにできます。
買取請求しなかったことになるのですから、競売によって株価が決まることになります。

それでは、協議で合意できない場合はどうするのでしょうか?
合意できなければ、株価が決まりません。
これでは株式の併合手続きが終わらないので、株主や会社は株価の決定を裁判所に申し立てることが出来ます。
株主・会社の両者で決められないので、裁判所に決めてもらうことになります。

これにより、条件が納得できない株主の端株の株価が決まることになります。

株主から株券を提出させなければならない

株券についてでお話したように、株券には株数が書いてあります。

株式を併合すると株数が変わるので、株券の株数を書き直す必要があります。
また、株券は、株券の発行についてでお話したように、株を持っていることを証明するものでもあります。
そのままでは、株を多く持っていると間違うこともあります。
それに、株主でなくなる人からは株を買い取ったので、株券を回収しなければなりません。

このため、株主から株券を提出させる必要があります。

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