代表取締役とは?  ~ 会社の代理人 ~

前回、会計監査人についてお話したときに、代表取締役のお話をしました。
この代表取締役とはどのような事をするのでしょうか?
取締役と何が異なるのでしょうか?
今回は、代表取締役についてお話します。

代表取締役とは?

何をするの?

代表取締役とは、名前のとおり取締役の代表・・・ではありません
会社を代表して、裁判や裁判以外の行為をする役目の人です。
難しく考えてしまいますが、ひらたくいうと、会社について「何でもできる」という意味です。

何でもというとわかり難いので、裁判や裁判以外の行為をもう少しお話します。

まず、会社が訴えられた場合に、裁判をするのは説明はいらないですね。
実際は、代表取締役から依頼された弁護士が対応することになるでしょう。

お話した方が良いのは、裁判外の行為ですね。
分かりやすい例では、契約書への押印です。

会社が何かを発注したり受注した時の契約をするのは、代表取締役です。
このため、契約書に記載される名前は、代表取締役になります。

会社によっては、以下のような理由で、取締役や従業員が契約できることもあります。

  1. 金額的なお話
  2. 難易度のお話

金額的なお話

一つ目は金額的なお話です。

例えば、金額が小さな物を買ったりする時です。
消しゴム一個のような受発注まで、代表取締役が対応していたら大変です。
このような少額の契約は、実務的には、担当者に任されているでしょう。

実際的なお話として、消しゴム一個のような少額で会社に大きな影響が出ることはないでしょう。

何を持って少額というかは、会社の業務内容や規模にもよりますので、会社によってまちまちです。

難易度のお話

もう一つは、難易度のお話です。

先ほどの消しゴム一個のような契約では、ほとんど問題は起きないでしょう。
消しゴム一個を届けるのかその場で受け取るのかはありますが、無くなっても代わりがあることもあり、対応が難しいといういことは無いのではないでしょうか。
このような場合も、会社に大きな影響が出ることはないでしょう。

代表取締役が必要なときは?

お話した2つの逆の時です。
言い換えると会社に影響が出る時です。

何かが起こって問題が発生した場合、対応しなければなりませんです。

話合いや改善策などで、発生した問題が解決できれば良いでしょう。
しかし、対応が難しかったり、金額が大きい場合等、会社への影響が大きくて、改善策が実施できないこともあります。

会社に影響が出るということは、取締役にとっては問題です。
株主総会や取締役会で決めた利益目標などを達成できないことにもつながるからです。

そうして、解決できなければ、最終的には裁判になることもあります。

裁判で代表取締役が、「契約を知らない」「勝手に契約したので、会社とは関係ない」などと言われては、大変です。
実際の裁判は、それだけで判断されることは無いにしても、裁判を進めるのは大変になりそうです。

代表取締役が契約書に名前が書いてあり、押印してあれば、このようなことが起こり難く、少しは安心できます。

とは言え、最近では手書きではなくプリントされた契約書が一般的になったので、パソコンなどで契約書を作成して、印鑑さえあれば、代表取締役が見ていなくても、契約書は作れてしまいます。
このため、絶対大丈夫とは言えないですが、疑ってかかるときりがないですし・・・印鑑をしっかり管理されている会社も多くありますから・・・少しは安心できます。

人数は?

誤解されている方もいらっしゃるので、お話します。
それは、人数についてです。

会社の設立時に決める必要がある機関は?でお話しましたが、代表取締役と聞くと、社長と考えられる方が多くいらっしゃいます。

このため、代表取締役は1名だけではないか?と考えられるようです。

既にお話したように、契約締結など会社について何でもできる人でしかないので、一人にしなければならない理由もありません。
理由もないので、代表取締役が一人で無ければならないという決まりはありません
また、社長や専務などは、会社の内部の話であって、代表取締役と必ず結びつくような関係ではありません。

その様な決まりがあるとすれば、定款に書かれている場合だけです。

複数の人がバラバラに契約などをすると、方向性が合わなくなるなど、会社を経営していく時に支障が出ることもあります。
安定した経営を望む株主が、代表取締役の人数を一人にして、支障が出ないようにしようと考えてもおかしなことではありません。
この様なときには、定款で代表取締役を一人に限定するのです。

多くの会社で使っている定款でも、このような一人限定の規定がある場合が多く、このことが誤解を招いている原因かもしれません。

誤解されている方がいらっしゃるので、今回、お話しました。

尚、社長は代表取締役だと考えられている方が多いので、代表取締役を一人に限定し、専務だけを代表取締役にして、意図的に社長を代表取締役にしないような定款を作っても、社外には通用しないことはあります。
表見代表取締役と呼ばれる制度で、先の例のような定款を作って、悪用することを防止する意味もあります。

ある程度、会社の機関のお話をしましたので、次回は、会社の構成とそれに合わせた最小の会社の機関のお話をします。

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