制限:美術・写真・建築の著作物関係 その1 美術品等の展示関係

エンジニアも知っておきたい、『美術・写真・建築の著作物関係』についてのお話。
その1は、美術品や写真などを公開展示することについてです。

著作権の制限事項の種類については、著作権の制限事項についてを参照ください。

「美術・写真・建築の著作物」に共通して関連する制限の種類については、『制限:美術・写真・建築の著作物関係』を参照ください。

著作物そのものについては、『美術の著作物』『写真の著作物』『建築の著作物』をそれぞれ参照ください。

展示会を開催することはできるの?

所有しているからといって、勝手に展示会などを開催することは、『著作権』の『展示権』の侵害になります。

このため、所有者であっても著作権者に黙って、勝手に公表することはできません。
と言って、物の売買のみについてしか契約していなければ、転売などで手に入れた美術品等の場合、著作権者がわからないなどの理由で連絡が取れない場合もあります。
では、せっかく買った美術品などを展示できないのでしょうか?

この問題について、著作権法では特例として以下のように定めています。


美術の著作物若しくは写真の著作物の原作品の所有者又はその同意を得た者は、これらの著作物をその原作品により公に展示することができる。
(著作権法第四十五条)



いつものように分解していきますと以下のようになります。

  1. 美術の著作物』または『写真の著作物』であること
  2. 原作品(オリジナル)の「所有者」、または、「所有者の同意を得たもの」であること

全てを満たす場合は、公開してもよいと読めます。

特に美術品の場合は転売されて、遠方であったり、誰の作品かわからないなどの理由により、著作者に会うことができない場合もあります。
このような場合に、購入した美術品を公開するときに使えそうな規定です。

ただ、美術品の場合、以下のようにもう一つ条件があります。


前項の規定は、美術の著作物の原作品を街路、公園その他一般公衆に開放されている屋外の場所又は建造物の外壁その他一般公衆の見やすい屋外の場所に恒常的に設置する場合には、適用しない。
(著作権法第四十五条 2)



こちらも分解すると、

  1. 美術の著作物』の原作品(オリジナル)であること
  2. 街路や公園、または、ビルなどの外壁、その他の一般公衆の見やすい「屋外」であること
  3. 恒常的に設置すること

に該当する場合は、著作権者の許可がないと公表できないです。

劣化などを考えれば絵画などの美術品を屋外で展示しようということはあまりないと考えられますが、展示会が屋外の場合は著作権法の注意も必要です。

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