瑕疵担保条項について

瑕疵担保条項についてです。

瑕疵担保と言っても、何それ?というかたもいらっしゃると思いますので、簡単に説明します。

瑕疵とは?

『瑕』『疵』も『傷』と同じ意味合いの単語です。
何らかの『傷』があった時に、「どうしてもらう」というのが、『瑕疵担保』の意味です。

傷とは?

『傷』でわかりやすいような例としては、木でできた本箱を買うとしましょう。

本箱の表側は綺麗でデザインもよく、気に入って代金を支払い、運送をお願いしました。
その後、家の届いた本棚に本を一冊、二冊、三冊と入れると、棚が落ちてしまいました。
落ちた棚をもう一度付け直しても、三冊目には棚が落ちてしまいます。
これでは使えないと本棚を換えてもらうことにしました。

この、三冊目で落ちることが瑕疵で、本棚を換えてもらうことが瑕疵に対する担保です。
傷と言いながら、不良品の話では?と聞こえてきそうですが、
実際の契約では不良品の話も瑕疵と呼ぶ場合があります。

例えば、通常の計算では問題なく使える電卓が、何故か123×456=とすると、デタラメな結果を表示する。
少し極端な例ですが、このような場合、商品を受け取った時に検査をしても見つからない場合もあります。

検査をして受け取ったのだから、後は知らないでは、買う人が困ってしまいます。
そこで、納品後に、一定の期間を設けて、その間に見つかった問題は、売り主が直します。という契約をします。
この契約を「瑕疵担保」条文と言います。

なぜ瑕疵担保が必要なのか?

ビジネスでは、悪気があってやるのは論外ですが、悪気がなくても問題を生じてしまうことがあります。
そこで、そのような場合にはどうするか?を決めておく必要性が出てきます。
瑕疵担保がどうなるか決まっていないと、どうするかの交渉をすることになります。
工場生産に必要な機材で問題が生じ、生産を止める場合など、工場の維持費などで、
その交渉の間に損失が増加し、自分のビジネスが立ち行かなくなることがあります。
このようにならないためにも、瑕疵担保条項は契約時に定めておくことが必要です。

瑕疵担保は修理してもらうだけ?

今までの例では、修理してもらうことを例にしています。
それでは、修理してもらうだけでしょうか?
他の方法はないのでしょうか?

当然、他の方法もあります。
一つは損害賠償請求、もう一つが契約の解除です。

先ほどお話した工場の機械を購入する契約を例にしましょう。
購入した機械が動かないと、維持費がかかります。
これは、機械が動いていれば生産活動ができるので経費ですが、
機械が動かないでいる間は、単純に損害でしかありません。
このような場合、この損害を賠償請求するような契約を結ぶことになります。

また、別の例として、あるイベントで出し物として使う機材を購入した場合を考えてみましょう。
出し物が予定通り動かない場合、イベントが台無しになります。
この場合、機材が直ったとしても、肝心のイベントが終了してしまっては、
出し物として使えないため、機材が無駄になります。
このような場合、機材が直っても良いことはなく、機材はいらない物になっています。
いらない機材を購入することはないので、契約を解除するような契約を結ぶことになります。

尚、3つの方法はどれか一つを選ぶのではなく、2つや全て(3つ)の方法を選ぶことが可能です。
例えば、修理してもらい、かつ、損害賠償請求する契約も有効です。

瑕疵が発見された時、どうなるかによって、瑕疵に対する対処方法を交渉しましょう。

瑕疵担保の一定の期間の起算日

一般的には、次に説明する、権利の移転日時が起算日になります。
一般的にはと言っているということは、当然、例外もあるわけです。

例えば、先ほどの機械が3つの部品からできているとしましょう。
そして、1つづつ、分割して引き渡され、引き渡し日が権利の移転日時である契約で、以下のような条文があったとします。


機械については、3つの異なる部品より形成されるものとし、3つの部品を組み合わせることにより、当該機械が機能するものとする。
甲は、各部品の完成ごとに部品一つ一つを納入するものとし、乙は、それぞれの部品ごとに代金を支払うものとする。
甲は乙に対し、部品ごとの代金の支払いと引き換えに、部品を引き渡すものとする。
甲は、乙の責任によらずして、機械が動作しない場合は、全ての部品が引き渡された後1年間、無償で修理するものとする。


この場合、一つの部品の引き渡しを受けたとしても、動作させることはできないので、『すべての部品が引き渡された後』、と条件を付けています。
このように、条文に条件を入れ多場合、瑕疵担保の起算日が変わります。

次は、権利の移転日時についてです。

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