契約の有効期限について ~ 秘密保持契約のような契約 ~

秘密保持契約のような契約が終了しても公開してほしくない情報を守るような特殊な契約の場合の、契約期間についてお話します。
一般的な期間の表現については、契約の期間についてでお話しています。

あるビジネスを進めようとするときに、自社だけではなく他社と提携して進める場合があります。
この時、自社の情報を提供する会社に提供しなければ提携などできないので、情報を提供することになります。
このとき、この提供する情報が自社にとって重要で、提携先以外には公開してほしくない情報(例えば特許をとっていない技術的な情報や営業ノウハウなど)の場合、提携先にも公開しないように契約することが一般的になってきました。
このような公開しない契約のことを秘密保持契約や機密保持契約と呼びます。
※今回のお話では秘密保持契約で統一しています。

特許を取得するまでなどのように、提供する情報がある一定の期間秘密であればよい場合と営業ノウハウのようにそのビジネスを行っている間は継続して秘密にしてほしい場合があります。
秘密の期間が一定期間でよければ契約書にその期間を指定すればよいのですが、継続してほしい場合には、どのようにしたら良いでしょうか?

方法は以下のように複数あります。

  1. 契約の期間に終わりを設けない。
  2. 契約を自動更新契約にする。
    かつ、必ず自動更新をしなければならない規定を設ける。
  3. 契約期間の終了規定は設けるが、義務規定だけは継続させる規定を設ける。

1番目と2番目は、契約を途切れさせないという意味では、基本的な考え方は同じです。
契約を途切れさせないのであれば、期間毎に新規の契約を再締結するのも同じです。
この場合、毎期間、再契約するのも手間になるので、特別理由がなければ、実務上は自動更新契約にするはずです。

これに対し、3番目だけ、違っています。
契約が終了しなければ契約違反をされない限り、情報を公開されることはないので、問題にはなりません。
では、なぜ3番目のような契約をする場合があるのはなぜでしょうか?

3番目を理解するには、契約書の構成から考える必要があります。

秘密保持契約書として1つの契約書を作成する場合は、契約の期間を設けないこともできます。
しかし、開発委託契約書や提携契約書など、秘密保持契約以外の契約と合わせて1つの契約書を作成するときは、秘密保持以外の契約には終わりが必要な場合があります。
例えば開発委託契約書であれば、契約通りだとすると、いつまでたっても開発期間が終わらないなんてことにもなりかねません。
このようなことがないようにするために、契約自体は終了するが、秘密保持義務だけは継続するような条文を設けるために3番目のような方法を用いることがあります。

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